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メタクサ

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くるめフォーラム2013(えーるピア久留米)というイベントがあり、そこで、「キリマンジャロの雪」という映画が上映された。
この映画は2011年仏作品、文豪ヴィクトル・ユゴーの長篇詩「哀れな人々」から着想されたという。
ささやかな市井の人々の生活の中に、不況・労働運動・世代間格差・夫婦・家族・シングルマザー等の様々な問題を、人間の善意と繋がりを軸に紡いでいく。

その中で、港町マルセイユの日常には、ロゼワイン・リカード・マリーブリザール・メタクサ(ギリシャ産)等お酒がいつも共にある情景が映し出されていた。

そこで、一般の方には珍しいギリシャのお酒について見ておこう。

メタクサウゾ

「メタクサ」といえば、とっても有名なグリーク・ブランデー。
世界60カ国にも輸出されている、甘くてまろやかな味の人気ブランデーだ。
材料は、ギリシャ産品種の白葡萄から作られるワインやハーブ。
まずワインを、樫の木で作られる手作りの樽に詰め、3年から30年もかけて熟成させる。
それから、マスカット・ワイン、バラの花びら、いくつものハーブを配合したものと混ぜ、また樽に戻す。
ここで面白いのが、このハーブの配合のレシピは絶対に秘密で、製造にかかわる数人しか正確なレシピを知らないそうだ。
2度目に樽に詰められた後は、少なくとも1年置かれ、最後に数日間かけて零下に冷やすとできあがり。
このように、「メタクサ」の製法はとてもユニークなので、普通のブランデーとは違う、世界に他に似たもののない独得のお酒といってもいいかもしれない。

「メタクサ」には3つ星(3年以上の熟成)、5つ星(5年以上の熟成)、7つ星(7年以上の熟成)、プライベード・リザーブ(20年以上の熟成)などがあり、基本の飲み方は、ストレートか氷入り。
5つ星など軽いものはトニックやレモンスライスを足して美味しいカクテルになる。
一方、一番高級なプライベート・リザーブは、20年以上かけて発酵されたもの。
できれば、なにも足さずにストレートでその深~い香りを味わうのがベスト。
7つ星や12つ星、さらにはギリシャでしか売られていない16つ星やプライベート・リザーブなど数の限られたものには、国外はもちろん、ギリシャ国内でも手に入りにくいものがある。


一方、同じメタクサでも、「メタクサウゾ」 は、アニスの香りを持つギリシャのリキュール。
これはなかなかくせのある飲み口で、通好みのリキュールだ。
生産・消費ともにほとんどがギリシア国内で行われる。

アブサンにも似ているが、ニガヨモギは含まれていない。
ウゾという名前の発祥ははっきりしていないが、一説には古代までさかのぼると言われる。
ウゾの原型はラク (rakı) という蒸留酒で、東ローマ帝国やオスマン帝国で密造されていた。
ウーゾの蒸留は19世紀にギリシアが独立して以来、レスボス島を中心に広く行われるようになった。
レスボス島はウゾの発祥の地ともいわれており、今日でも主要な生産地である。
1932年にウゾの生産者は銅製の蒸留器を使う蒸留法を編み出し、これは現在では標準的な生産方法となっている。
今日最も生産量の多いのは島の南部に位置する町PlomariのBarbayiannisである。
ウゾはつぶしたブドウやレーズンを原料とした強い蒸留酒から作られる。
場合によっては発酵の段階でハーブやベリーも加えられる。
ウゾの特有の香りはアニス(あるいはスターアニス)をはじめとする様々な材料(コリアンダー、クローブ、アンゼリカ(セイヨウトウキ)、カンゾウ、ミント、冬緑油、ウイキョウ、ハシバミ、シナモン、ライムの花など。生産者によって異なる)を加えるために生じる。
これらの材料は、アルコールと一緒に熱した銅製の蒸留器で蒸留される。
蒸留されたものは数ヶ月間保存され、それからアルコール分が約40%程度まで希釈される。
ウゾ に水や氷を加えると白濁するが、これはアルコールに溶けていた香り成分のテルペンが水に溶けにくいためである。
ウーゾのアルコール分を40%以下まで薄めると、溶けていたテルペンが結晶化して析出しキラキラと輝く。

とても幻想的なお酒である。
ただ、癖になるとも言われるので、心して嗜まれるとよい。

メタクサ

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